【第四回 Deco for Divers(ダイバーのための減圧理論)勉強会】

小雨降る(勉強会後は雪☃️)、寒い日となりました勉強会も4回目を迎えました。

今回は、気泡理論とディープストップについてです。
今や、ダイビングで潜る時はダイコンが必須アイテムですが、本当にダイコンの示す数値を守っていればいいの?
ダイコンによっては、ディープストップの深さが違うけれど、どうなんだろう?と疑問もありました。
メーカーによって組み込まれているプログラムが違うので、当たり前っと言っちゃ~当たり前なのですが、どのメーカーがどの理論を基にしているのか、またその理論にどのような手を加えているのかは判らない…。

ディープストップは、気泡を排出させるのがその目的ではなく、すでに体内に形成されている気泡を成長させないようにする、いわゆる気泡理論を基にしています。
窒素ガスの排出に余裕をもたせる安全停止のシャロ―ストップとは考え方のベースが違うのです。
深いところでのストップはさらに窒素ガスの吸収を促してしまうという溶解理論からの反論もあり!ますが…考え方のベースが違うのですから、単純に比較はできません。

まずは、自身が減圧理論を知ることにより、理解をしなくてはならないのだな~とは思いますが、難しいですね。

ディープストップと気泡モデル

“Deep stops were initially adopted by technical divers but the advantages may be relevant for all divers.”
「ディープストップは、最初テクニカルダイバーが採用したが、その利点は全てのダイバーにとって重要である。」
この6章は、現代の減圧理論のアプローチについてのまとめ。
伝統的な減圧の考え方の中での矛盾の出現、その矛盾と現在の理論の発展とのつながりが取り上げられています。
ディープストップや気泡モデルなどの、最近のアプローチも詳しくカバーされています。経験と試行錯誤を通じてのディープストップの開発、さらに科学的アプローチによるディープストップも詳しく述べられます。
パイルズ・ストップのような経験論的アプローチにも触れ、さらに現在人気のあるグラディエント・ファクター(圧力勾配要因)もカバーされます。
"タイニーバブル"グループの研究成果はいわゆる気泡モデルとして取り上げられており、さらに気泡モデルの概観、気泡モデルの中でも人気のあるモデルともにカバーされています。

「おもしろ~♪」こぼれ話

この勉強会の面白さは、ただ単に本を読み進めるだけではなく、そこから生まれる疑問点などから次々とこぼれる話がとても興味深く、面白いのです。
今回のこぼれ話の中で、リチャード・パイルの実験のお話。
パイルは、海洋生物学者で、特に魚類の専門家だったそうです。
大深度下に棲む魚類の研究・採集の為に55~67mに潜ることから、身体症状の違いを実験し、検証を行っていたそうです。
その結果、大深度下で採集した魚を傷つけないために浮上途中で、魚の浮き袋内のガスを注射器で抜いて浮上をした時は、無症状減圧症の兆候が少なかったとの事。
この途中、途中での魚のガス抜きがDeep Stopであり、検証の結果…DCI的兆候を軽減させるとしたのです。

そんな中、「魚の浮き袋の中の気体(ガス)は一体なんであろう?」との疑問。
窒素?空気?二酸化炭素も含むの~?など等(笑) そこから…「では、深海から急浮上したら、魚も減圧症になるの?」と、どんどん疑問は膨らむのです。何とも、面白いではないですか!

こんな話がてんこ盛りの勉強会も、いよいよ次回が最後となります!
ちゃんと、最終章まで終わらすことが出来るのか…が心配ではありますが!最終回は、1週はさんで2月15日木曜日となりますので、お間違いなく。

おまけ

以前、唐澤さんから譲り受けました本に載っていた、各ダイブコンピューターが、どのような流れから来ているのかと、メーカーによるハーフタイムの違いなどの図を参考に載せておきます。

【本日の内容】

Chapter 6: Deep Stops and Bubble Models

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