2022/4/20(水)に開催された【JCUEオンライン】は、「こだわりの装備」をテーマに、田副雄太氏(マリンステージ店長)が司会進行を務め、各地の現役ガイド8名の方々がオンライン生参加で、プロが試行錯誤して身に付けるこだわりアイテムを教えていただきました。
ざっくばらんな意見交換の中から『なるほど!その手があったか!』『面白い!真似してみよう!』というお土産を見つけました。
それでは、その様子を紹介します。

司会進行:田副 雄太(マリンステージ 店長)

この企画を思いついた経緯は、ガイドで海に持っていく「お絵描きボード:クエスト」が、使いたい時に手に取れない、ケースから抜けて探す、などしていたので、いろいろな場所につけて、使いやすい場所を探して悩んでいました。当時私の上司に、スレートがなぜ逃げないか聞いてみました。そしたら、黒いケースを鍋で煮て、温かい状態で形を変えて、冷やすと抜けずらくなり、使いたい時には抜けるようになるよ。と言われました。このことがすごく印象に残っています。
道具を使いこなすスキルやこだわりを、きっと皆さん持っていると思います。ただ聞かれなければ言わないと思います。そこで皆さんの発想やこだわりを聞いて、皆さんのスパイスになるような時間にできたらと思います。9名のプレゼンターの協力をいただき、リラックスした時間にしていきたいと思います。

スケイルネイル:加藤めぐみ(DIVE愛南 ガイド)

やってみて面白かったので紹介します。ネイルです。親指に1cmのスケール、人差し指に矢印を書きました。どのように使うかというと、1cmのネイルで生物の大きさを伝えます。小ささがよく伝わりかわいい感じです。矢印は、ここにいるよ~という感じで使います。小さいものが見づらいゲストさんには、矢印の先を見れば何か観察できますよ、と紹介します。かなり受けが良かったです。遠くのハンマーヘッドを指さしたりもしてみました。結構受けました。
ネイリストの友達に書いてもらいました。3人がかりで指を抑える係、定規抑える係、メモリ書く係、かなり緊張しながら、1mm単位で測ってもらったので、正確なスケイルネイルです。女の人だけでなく男の人にもやってもらうと面白い紹介ができると思います。

巨大フロート:小金沢昌博(八丈島アラベスク代表)

八丈島でボートダイビングをしていると、急に潮の流れが速くなることがあり、リアルに漂流するリスクがあるので、フロートは大きい方がいいと思っています。いろいろなメーカーのものを試したのですがしっくりくるものがなく、最終的にたどり着いたのが、アメリカにダイビング用のフロート専門店あるという情報を得て、注文して作ってもらいました。横幅20cm、縦180cm、相当大きいです。私はめちゃめちゃ気に入っています。以前、年配の方3名をガイドしている時、水深18mで、急に潮の流れが変わってしまい、メンバーの2人があわてパニックになり始めました。この時水深18mからフロートを飛ばして、フロートのラインにつかまり、ゆっくり浮上し、船長さんもフロートを追ってきてくれたので、事なきを得ました。このような経験があったので、フロートは水深5mで使えればいいよね。という方もいらっしゃいますが、何かあった時に水深15mでも20mでも対応できるというのも利点です。

シリコンベルト&ラニヤード:中川瑞希(ダイビングショップ トゥルーノース)

私は、スキンダイビングやフリーダイビングをメインに活動しています。素潜りで愛用している器材2つを紹介します。
シリコンベルト:素潜りでは一息で潜るので、ウェイトをウェストにつけると息が十分に吸えません。腹部を避けて骨盤に付けると、ヘッドファーストで潜るときにウェストに落ちてきます。そこで伸縮性のあるラバーベルトを骨盤につけます。でも今回はシリコン製のベルトを紹介します。特にスキン地のスーツにはシリコンは相性がよく、スキンとシリコンは引っ付くので、ずれないし息も吸いやすいです。シリコンは太陽劣化が少ないので長持ちします。バックルは着けやすくリリースもしやすいピンバックルの方が私はお気に入りです。
ラニヤード:腕と潜降ロープをつなぐ命綱です。フリーダイビングでは一息で40m位まで潜る練習をします。サポートダイバーも見守っていますが、水深40mでブラックアウトになったダイバーを人力で上げることはリスキーです。万が一ダイバーが上がってこなかった場合、潜降ロープを引き上げれば、ダイバーがラニヤードにつながって上がってくるというアイテムです。潜降ロープの端は、船上にあり30kgのウェイトがつけてあります。トラブルが発生すると、船の反対側から海に落とします。ロープが水底に向かって落ちていくので、反対側のダイバーは水面に引き上げられます。うちでは10m以深の練習では、このシステムを使っています。

ペットボトルで魚を呼ぶ:熊谷翔太(DIVE愛南 ガイド)

今回私が紹介するものはペットボトルです。ペットボトルを水中に持っていって、逆さにして半分くらいエアーを入れ、支持棒でトントンとたたくと、音が気になるのか魚の群れが「なんだなんだ」と寄ってきます。スズメダイやハナダイの群れ、イサキやカンパチなども集まってきます。あまり強くたたくと魚たちはびっくりしていなくなってしまうので、最初は弱い音から始めて、だんだん強くすると寄って来ます。魚の正面向きの写真が撮れますよ。トカラ列島口之島ダイブセンターのガイドの高木さんが、群れを集めているのに感動して、やってみました。初めてやった時から魚が集まってきて、「うわーできるやん」って感動を覚えました。是非、試してみてください。

ダイブコンピュータ ガーミン:永橋麗良(ダイビングショップ NANA)

ガーミンというメーカーさんのダイブコンピュータです。
ガーミンの良いところをいくつか紹介します。
表示画面がカラーでめちゃめちゃ見やすいです。大人の目になってきた方にも見やすいと評判です。
水中で画面を変えるときにタップで変えられます。画面をパンッパンッとたたくと画面が切り替わります。
トランスミッターをつけることで、手元で残圧を確認できます。ゲストも同じトランスミッターを使用していれば、4名まで登録でき、ゲストの残圧も手元で確認できます
他にもいろいろな機能が備わっていて、Suicaが入ったり、音楽が聴けたり、血中酸素濃度が測れたりします。心拍数など1日の自分のことを記録してくれるので、どれくらがいのカロリーを消費したかも出てきます。ダイビング以外でもすごく使えます。
GARMIN
https://www.garmin.co.jp/minisite/descent/descent-mk2/
https://www.garmin.co.jp/minisite/descent/descent-mk2s/

マーメイドスイム:長谷川愛海(PADIマーメイドインストラクタートレーナー)

マーメイドスイムとは、モノフィンを使い、人魚のようなフィッシュテイルを被せ水中を楽しく泳ぐことです。
シンガポールのカフェでは、水槽の中を人魚が泳いでいます。世界各地でマーメイドのショーが流行っています。日本ではまだ見られませんがこれから来るのではないでしょうか。中国では子供にも人気でショーを楽しみに見に来ています。
マーメイドスイムで使う器材
マーフィン:モノフィンできれいなシルエットのフィンで、競技用の様に強力ではありません。
コスチューム:足に被せるものでフィッシュテイルとも言います
マスク・スノーケル:フリーダイビング用のものを使います。
ウェイト:細かく調整できるウェイト。水面でプラス浮力になるように細かく調整します
ノーズクリップ:ショーをする場合マスクを使わないこともあり、この時は鼻から水が入らないようにノーズクリップを使います。
PADIマーメイドプログラム(2018年~。日本は今年スタート)
6歳から参加可能で、体験コースから始まり、ベイシックからカード発行があり、ベイシックは限定水域5mまで、アドバンスで海洋で水深10mまでの活動ができます。親子で参加される方も多く子どもにも人気です。マーメイドだけではなく、マーマンもいらっしゃいますから、男性もウェルカムですよ。

膝パット&レーダーシグナルフロート:藤代隆久

膝パット:伊豆のダイバーの方で、Wスキンのスーツを着ている方が多いと思います。いいものを見つけました。ダイソーの「ひざ用サポーターパッド付」です。リハビリをする方が使う膝パットで、5mmほどの厚さのパットが付いています。海中では膝をつく機会が多く、どうしても膝が傷つき傷んでしまいます。膝部分を傷から守ってくれます。泳いでいても膝裏の違和感もなく快適に使えます。しかも1個110円両ひざで220円。試してみても損はないと思います。
レーダーシグナルフロート:このパンフレットに写っているのが私でして、興亜化工株式会社という、 船舶の信号関係を作っている会社の商品です。 15年位前に、縁があって小田原の海で実験をしたときに協力させていただきました。フロートはビニール製で、空気を入れると180cm位で、先端部分にレーダーに反応するものが付いていて。船舶のレーダーの反応は良かったようです。
興亜化工株式会社 http://www.koa-kako.co.jp/
http://www.koa-kako.co.jp/20krf10diving.pdf
http://www.koa-kako.co.jp/20radar.html

GoProシステム:矢北拓也(城ケ崎インディーズ)

GoProとイノンUFL-140(ワイドコンバージョンレンズ)についてと、私がどんなセッティングで海に持って入っているのかを紹介します。
GoProを水中使用する際のデメリットは、陸上では150°くらいある画角が、94°まで狭くなってしまい、さらに60cmより近づくとボケてしまうことです。UFL-140を使用すると画角は140°で撮影でき、4cmから無限遠までの距離でピントが合うようになります。小さなネコザメも4~5cmくらいの距離でピントが合い、後ろで見ているダイバーにもピントが合います。小さめの生き物with景色、生息環境を撮影するには十分という感じです。

私はこんな状態で海の中に持って行っています。イノンのレンズ、GoPro、RGブルーのライトとGoProを取り付ける専用器具、そしてAmazonで買った自撮り棒にもなる三脚、シャックルをつける。これがいろいろ試した結果、私がベストと思っている組み合わせです。
水中での使用方法は、①ライトで照らしながら撮影する。②遠目の距離では、自撮り棒を伸ばし近くで撮れる。③自分を撮る時には自撮り棒として使用できます。④自撮り棒として、集合写真も撮れる。⑤三脚を開き砂地に置いて、置きカメラとして長時間の観察、撮影ができる。⑥上にあげて、高い位置で集合写真とかが取れる。⑦GoPro外し、ライトだけにしてお客さんが撮影しているところを後ろからライティングすることができる。⑧三脚をライトの前側に持ってくると、ライトで照らしながら生き物の位置を教えてあげられます。何役もこなすこの三脚が素晴らしいという話です。

今日は、プレゼテーターの皆さんに、こだわりをお話していただきました。参加された皆さんも話したいこだわりがあるかと思います。皆さんのこだわりを伝えてもらいたいです。皆さんが持ってそのまま消えていく情報ではなくて、みんなで共有できるものがあると思うので、先輩たちにもいろいろなこだわりを教えてもらいたいなあと思います。プレゼンテーターでご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

開催概要

日時 2021/4/20(水) 19:30~21:00  

参加資格 どなたでも、ご参加いただけます。 

参加費 JCUE正会員・一般会員・ショップ会員・学生:無料 
会員以外の方:1,000円 

開催方法 ZOOM 

定員 99名 

参加者 51名

司会進行プロフィール

田副 雄太(たぞえ ゆうた:全国に450人しか居ない苗字) 
㈱マリンステージ 店長  □PADI OWSI 
伊東市ダイバーズ協議会安全対策委員長  □UWSUA 会員 
マリンジオクラブ会員 マリンジオガイド 
1985年、東京は中野生まれの37歳。 
中学高校時代を過ごした和光学園では水泳教育が盛んで、卒業後も遠泳合宿やちびっこカナヅチ教室のコーチをしていました。教える楽しさと海の素晴らしさをそこで学んだと思います。19歳の頃にペット&アニマル専門学校でダイビングと出会い、その魅力に魅了されました。 
21歳で小笠原母島のダイビングショップClub Noah Hahajimaで修行を積みガイドデビュー。その後伊豆の地に焦がれて24歳で東伊豆富戸に舞い降りました。 
ダイビング歴18年 ガイド歴16年  
好きな食べ物は鳥の唐揚げ 嫌いな食べ物は不味いときのトマト 
【座右の銘】 
『レジャーで怪我をしない』 
『自分の能力範囲を理解し、それを超えない』 
『人生を楽しむコツは、どれだけバカになれるかだ』 

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