画像提供:海洋研究開発機構

二酸化炭素の排出による地球温暖化は、海水温の上昇や海面水位の上昇を引き起こすなど我々にとっても関心の深いテーマです。
さらに近年、大気中に放出された二酸化炭素を海洋が吸収していることにより引き起される「海洋酸性化」の問題が指摘されています。

画像提供:海洋研究開発機構

国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC ジャムステック) 地球環境部門 地球表層システム研究センター 主任研究員 木元克典氏をお招きして、海洋酸性化によってもたらされる影響についてお話しいただきます。

目次

要旨

私達が快適な生活を営むためには、膨大なエネルギーが必要です。これを生み出すため、化石燃料や石炭、天然ガスといった資源を燃焼させていますが、このときに生み出されるのが二酸化炭素です。
人類が排出する二酸化炭素は、19世紀の産業革命以降どんどん増え続けており、この多くが大気中に残存することが原因となり、地球温暖化がすすんでいます。

二酸化炭素は大気中に留まるだけではありません。放出された量の約半分が海や陸にも吸収されます。ところが、いま海に吸収される二酸化炭素があらたな環境問題としてクローズアップされてきています。

二酸化炭素は水に溶けると酸性の性質を示します。海のpH(ペーハー、水素イオン濃度指数)は約8.1の弱アルカリ性ですが、過剰な二酸化炭素が海水に溶けつづけることで、このpHが徐々に酸性側に傾いてきていることが様々な観測によってわかってきたのです。しかも観測開始以来、ずっと一貫して低くなる傾向を示し続けています。これが海洋酸性化とよばれる現象です。

画像提供:海洋研究開発機構

海には貝やサンゴ、甲殻類など、石灰質の殻をもつ生物が多数生息しています。海水が酸性側に傾いてゆくと、これらの殻がうまくつくれず、生きていけなくなる可能性が指摘されています。海が生物にとって生息しにくい環境となると、水産資源などその多大な恩恵を受けている私たちの生活にも影響が及ぶ可能性があります。

講演では海洋酸性化の現状と、これがもたらすさまざまな可能性についてお話ししたいと思います。

画像提供:海洋研究開発機構

開催概要

日時

2021/11/1(月) 19:30~21:00 (19:15~受付開始)
※申し込み締め切りは、10/28(木)
※終了後は、オンラインで懇親会を開催予定です。是非とも、お気軽にご参加ください。

参加資格

どなたでも、ご参加いただけます。

参加費

JCUE正会員・一般会員・ショップ会員・学生:無料
会員以外の方:1,000円

参加方法

ZOOMウェビナーというオンラインシステムを利用します。

通常のZOOMと違い、他の参加者は見えず、視聴者としてのご参加となります。
チャットを利用してのご質問は可能です。

当日のZOOMウェビナーのURL/PWにつきましては、2日前に『ご案内メール』を送信させていただきます。大切なメールですので必ずご確認ください。

 お申し込み直後の自動返信メールが届かない場合には、記入メールアドレスが間違っていることが考えられます。申込みフォームから、もう一度、お申し込みをお願いします。
スマートホンのキャリアメールは返信メールが届かないケースが多発しておりますので、ご利用はお避け下さい。

定員

99名

講師プロフィール

木元 克典

国立研究開発法人海洋研究開発機構
地球環境部門 地球表層システム研究センター 主任研究員

著書(共著)

・日本の海産プランクトン図鑑(共立出版)

・深海―極限の世界 生命と地球の謎に迫る(講談社ブルーバックス)

申込

申し込みは締め切りました。


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