コロナ初年度の2020年度は開催中止となりましたが、その後2年間は感染対策を行いながらの開催、そして2類から5類感染症への移行を受けて、久々に清々しい気持ちでの開催となりました。
この活動は今から16年前の2007年にJCUEが関わり始めた「命を守る着衣泳・ういてまて」講習と身近な海中の自然観察を目的とするスノーケリング体験を行う継続教育活動です。
伊東市立富戸小学校では16回目となりましたが、継続していた西小学校(12回)、そして東小学校(4回)は小学校統合により、せっかくの「ういてまて」講習が無くなったのは残念至極でした。
開催概要
- 主催:伊東市立富戸小学校
- 主管:NPO日本安全潜水教育協会(JCUE)
- 協力:いとう漁業協同組合富戸支所、一般社団法人水難学会、地元ダイビングショップのインストラクターの皆様
詳細
◇富戸小学校
開催日時:2023年7月4日(火) 9:30〜14:30
・富戸小学校屋外プールでの「ういてまて」講習
・3年生 男子8名 女子7名 計15名 09:30〜10:15
・1年生 男子4名 女子2名 計6名 10:35〜11:20
・2年生 男子7名 女子9名 計16名 11:25〜12:10
・・・昼食・昼休み・・・
・5年生11名(男子5名 女子6名)と6年生22名(男子9名 女子13名)
合同 計33名 13:45〜14:30
・担当スタッフ: 7人
プールでは子供たちを2班に分け、一つの班が「ういてまて」を行っているときに、もう一つの班はライフジャケットの着用の仕方から浮き方を学ぶという指導方法で行い、安全管理を徹底して実施いたしました。
・富戸払港・海での「ういてまて」体験とスノーケリング
・4年生 男子6名 女子11名 計17名 10:20〜14:20
午前10:35~12:00 「ういてまて」講習 午後12:30~14:00 スノーケリング観察
・参加スタッフ:8人
富戸小での講習は毎年全学年を対象にしての継続教育ですので、1年生だった子達が生まれて初めて浅いプールで背浮きを体験し、2年生、3年生と毎年講習を重ね、4年生では富戸港を使って海洋での「ういてまて」とスノーケリングを行うことで、自然環境にも目が届き、さらに塩分を含んだ海水で、より浮くことが分かるようになります。
集大成の5~6年生では、余裕をもって「ういてまて」を実践し、バイスタンダーは落ち着いて浮くものを投げ込んだり、消防119に電話をしたり、周りの大人を呼んだり、各々の役目を果たすことができるようになります。
「ういてまて」を一回だけでも経験するのはいいことですが、それでもいざという時に自然に「体が動く」ようになるためには、やはり複数回に渡って講習に参加し反復習熟していくこと=継続教育が大切と感じます。
午前中で海洋「ういてまて」講習を終え、午後からは地元の海の中の水中観察です。海に近い小学校だからと言って、全員がスノーケリングをやったことがあるわけではなく、ほとんどの子ども達は生まれて初めてマスク、スノーケル、フィンをつけてのスノーケリング体験です。
どの子たちも真剣な表情でブリーフィングを聞いてくれ、マスクをつけて海の中を覗くと、真っ青なソラスズメダイに感動したり、ウツボに絶叫したり、ナマコやウニに触れて大騒ぎです。
今年も、子供たちにとっても大満足の海洋体験の一日となりました。
スタッフ・見学について
- 安全管理のできるダイビングリーダーシップ、「ういてまて」指導員、JCUE正会員が直接関われます。
- リーダーシップをお持ちじゃない方や、この活動に興味をお持ちのPTAの方、お子様を持つご両親などはサポート的な参加が可能です。またどなたでも見学可。
以上、今年度の伊東市における「ういてまて講習とスノーケリング体験」の事業報告とします。
なお、2024年度も富戸小学校は継続予定です。
報告者
JCUE理事 桑原龍哉
所属:株式会社マリンステージ
413-0231静岡県伊東市富戸206-6
TEL:0557-51-5869