東京都江戸川区内の企業や団体が社会貢献事業として「命を守る着衣泳講習会」を地元の小学校で開催しています。JCUEメンバーはその講習会で着衣泳講師を担当しております。2023年度は二校へ伺いました。

目次

着衣泳とは

服を着たまま、靴を履いたまま、万が一落水してしまった時にセルフレスキューで助かる方法です。泳ぐのではなく、身体内や服・靴に含まれている空気を活用して仰向けに水に浮いて〈背浮き〉をし助けを待つ手法です。
また、もし落水した人がいたら浮くものを投げたり、救助を呼んだり声かけをしたりというバイスタンダーの手法も学びます。

着衣泳講習会

受講者は水着の上に長袖・長ズボン・靴を履いてプールに入ります。服が浮く助けになることを理解し〈背浮き〉の練習がはじまります。
身近な物を浮具にすることも学びます。ペットボトル・ランドセル・お菓子の袋など、様々な浮くものを持って仰向けに水面に浮く〈背浮き〉を体験します。講習の最後には、効果測定として静かに浮き続けることもおこないます。

JCUEでは〈水辺を安全に楽しむためのお約束〉や〈ライフジャケット着用推奨〉についても講習に組み込んでおります。

江戸川区 講習会概要

〈ニ之江小学校〉
日時:2023年7月7日(金)9:00~10:00
主催:(株)ナカノフドー建設、(株)山内工務店
会場:江戸川区立二之江小学校 屋外プール
対象:5年生 82名
指導員:着衣泳指導員 7名 
安全管理員 2名(ダイビングインストラクター)
隔年で着衣泳講習会を開催していた学校です。
開始の挨拶をするためにプールサイドに立たれた校長先生が、あっという間にプールに落水してしまいました。全員が注目するなかプールからあがった校長先生は『今日はこんなふうに不意に水に落ちてしまったときにどうするかを学ぶ講習です!』とお話をされ講習会が始まりました。

〈二之江第二小学校〉
日時:2023年7月18日(火) 13:45~14:45
主催:(一社)江戸川南法人会、
会場:江戸川区立二之江第二小学校 屋外プール
対象:6年生 66名
指導員:着衣泳指導員 5名 
    安全管理員 2名(ダイビングインストラクター)

夏休みの親子講習会から始まりその後も10年以上にわたり毎年講師依頼を請けたまわっている学校です。
今年は猛暑のため熱中症対策として、体育館で説明や体操まで済ませてプールに移動し、着衣を身につけてからシャワーを浴び早めに入水をする工夫をしました。

両校とも、講習の最後には〈救助の連鎖・チェーンオブサバイバル〉を児童にも体験してもらいました。誤って落水する役、バイスタンダーのお友だち役、救助の消防隊役を児童が担当し、119番通報する大人の役は先生が担当しました。
初めて〈命を守る着衣泳・ういてまて〉を練習したばかりなのに、積極的に溺者やバイスタンダーをやり遂げている姿は、とても頼もしく感じました。

事故が起きたときだけでなく、水辺で遊ぶときのリスクヘッジを意識することを願い「”ういてまて”を友達や家族にも伝えてね」という言葉で講習会を終えました。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事