初めての海は、両親に連れていてもらった海水浴かもしれない。
初めてのダイビングはおもちゃの水中メガネや足ヒレで海をのぞいたことだったかもしれない。
スクーバダイビングの扉を開いた動機は、未知のアンダーウオーター世界への冒険チャレンジ、漠然とした青くて綺麗な海への憧れだった。
ダイバーとなって からは、より深い世界へ、まだ見ぬ生物、より高度な技術を求めたりと、絶えず何かを求めてきた。そして海はいまだに魅力的で未知な世界でありつづけている。
安全に
ダイバーであれば安全に潜りたいと思わない人はいないだろうし、我々に限りない感動を与え続ける海洋環境を残したいと考えるであろう。
進化したダイビング技術の講習カリキュラムは、多くのダイバーを安全に海へ導いてきた。
そのカリキュラムを作ってきた指導団体や先人の果たした役割は計り知れない物である。
クストーが作ったスクーバも器材メーカのたゆまぬ努力で使いやすく、安価で安全な物へと進化してきた。
安全に潜るカリキュラムと器材の進化の恩恵を多くのダイバーを海(アンダーウオーターの世界)へ導いてきた。
これからの安全は、ダイバー自らが自らの努力で築いていくことが重要である。
そんなダイバー達を支援し、より安全で楽しい活動へ導くこともJCUEの社会的使命であると考えている。
地球との共存
我々の安易に快適を求める生活スタイルによって、我々に感動を与え続ける海は汚れ、そこに棲む生物は消滅したり、定住の場所を失いつつある。
小さな生物も少数の生物も地球規模の循環の大切な役割を果たしていることを決して忘れてはならない。
人間が同じ出身、同じ肌の色、同じ価値観等の間での共存をしているだけでは地球規模の循環を維持していくことは出来ない。
地球との共存!それを実行するためには、貧困、差別、経済至上主義的社会観等々多くの問題が存在している。
そして大きな問題に直面したときに人は無力感を感じるかもしれない。
でもダイバーなら海という自然から沢山のことを学び、地球との共存の必要性を理解しやすい。
われわれがダイビングを続けていくこと、そして自然環境のすばらしさや感動を伝えること、自分の回りで出来る小さなことを始めることが重要である。
ダイビングを続ける中で、周りの人に少しでも感動を伝えながら自然環境との共存を理解してくれる人が増えれば我々の社会へ果たす役割は大きい。
特にダイビングのリーダーの果たせる役割は計り知れないはずである。
JCUEは「水辺の安全と環境保全」という簡単なフレーズでありながら、深い意味のある言葉を活動主旨に、多くのボランティアに支えられて運営されています。
皆さんもJCUEと一緒に水辺の安全と環境の保全に少しだけ社会貢献をしてみませんか?
多くの方々の参加をお待ちしております。
JCUE(日本安全潜水教育協会)会長 山中 康司